石鹸や円滑油を女性の性器へ使うと性病のリスクが上昇

性病を防ぐには、性器の清潔を保つことが重要であることは言うまでもありません。
しかし女性が石鹸を使いすぎると、かえって性病のリスクが上昇すると言われています。
また性交時の苦痛緩和や感度上昇のために、円滑油を使用している女性は少なくありませんが、これも性病のリスクを高めるという研究報告があります。

まず石鹸や円滑油に雑菌が含まれていれば、それ自体が感染の原因になります。
しかし殺菌作用のある石鹸を使っても、結果は同じになるとされています。
清潔に配慮したつもりが、逆にリスクを高めるというのは、どういうわけでしょうか。
性行為の後に石鹸を使用しても、性病の感染を防ぐことはできません。
たとえ殺菌作用のある石鹸であっても、膣内の粘膜から体内に侵入した細菌は殺せないのが普通です。
そのため性交時にはコンドームを使用するのが、性病予防の基本になります。
石鹸の効果を過信しないように気をつけてください。

では行為の前に石鹸を使うのはどうでしょうか。
事前に性器をよく洗い、清潔にすることは、たしかに感染を防ぐためには効果的と言えます。
しかし膣内まで石鹸が入ると、逆効果になることがあります。
その第一の理由は、膣内の細菌のバランスを乱してしまうためです。
通常、女性の膣内には多種多様な細菌が生息しています。
その中には良性のものも悪性のものもありますが、普段はうまくバランスをとっていて、病気にかかることはありません。
また膣内は常に弱酸性が保たれており、外部から侵入してくる細菌を撃退する仕組みになっています。

ここに殺菌石鹸などを使用すると、デリケートな細菌のバランスが崩れ、侵入してきた細菌への抵抗力が弱くなると考えられます。
石鹸だけでなく円滑油を使った場合も、phバランスを崩してしまうために、同じことが起こります。
清潔に保つことは決して悪くありませんが、あまり抗菌・滅菌にこだわると、逆効果になる場合もあるということです。
これは性器に限らず、人間の体全般に共通する注意点と言えるでしょう。
殺菌石鹸は場所やタイミングを考えて、適度に使用することが大切です。
なお細菌やphバランスに配慮した、膣内専用の石鹸も販売されています。
このような商品を用いれば、性病に感染するリスクは低くなりますが、だからといってゼロではないので気をつける必要があります。
それは第2の理由として、過度の使用により性器の内部が傷つく恐れがあるからです。

性器に傷がつくとそこから性病に感染します

膣内の粘膜は非常にデリケートで、簡単に傷つくという特徴があります。
わずかでも傷がつくと、そこから細菌やウイルスなどが侵入しやすくなります。
そのままの状態で性交渉を行えば、性病のリスクが高くなることは明らかです。
一般的な性病だけでなく、炎症などのトラブルも起こしやすくなります。

傷つくといっても、必ずしも痛みを感じるわけではありません。
目に見えないほどの傷であれば、特に意識することもないのが普通です。
しかし病原体にとっては、目に見えない傷でも十分に侵入可能です。

清潔にしたからと安心していると、思わぬ感染症にかかることがあります。
いつも清潔を心がけている方は、肌を洗う際にもつい強めにこすったりしがちですが、デリケートな性器を同じような調子で洗うと危険性は大きくなります。
性器の内部まで無理に洗うと逆効果になることは、十分に知っておく必要があります。

円滑油についても、まったく同じことが言えます。
塗るときに粘膜が傷つくと、そこから病原体が侵入しやすくなります。
傷ができたかどうか分からない点が、問題を厄介にしています。
女性の膣内はデリケートで傷つきやすいことを、いつも頭に入れておかなければなりません。